鉛バッテリーと鉛リサイクルの歴史 YOSHI の独り言 #4 鉛バッテリーの始まり

2015/06/18

 鉛バッテリーのことになると必ず出てきた「ガストン・プランテの名と発明」。
1859年に明らかになりました。
 ガストン・プランテ(Gaston Plante)は充電して二次電流が発生するものを発明したのです。これは今から約160年も前です。当時の状況ですが、すでに電池というものがあり、一度使用したら使えなくなる使い捨てのものでした。
 このガストン・プランテの発明したものは、画期的な物であったのです。使用した後に充電すると、再利用できることから、非常に長い期間使用できるのが大きな特徴です。

 この初期の蓄電池の原型は仏科学アカデミーに提案されたとされています。

 いろいろな図書からは、その原型は、高さ約15cmの鉛板の2枚の間に、上下2列に幅1インチ(約25mm)、厚み約5mmのインドゴムを挟み、鉛板にそれぞれに引き出し線をつけて、それを円筒状に巻き、10%希硫酸の入ったガラス円筒に入れられゴム蓋をしたもののようです。正極が二酸化鉛、負極が鉛という構成でした。いろんな資料に写真やポンチ絵があります。一セルと9セルの木箱入りの鉛バッテリーも提示されたようです。(写真参考)

写真 写真

ちなみに、1859年の日本の歴史を一部紐解くと、
  2月22日 江戸大火
  6月 2日 下田、横浜、長崎、函館の開港(英・米・仏・蘭・露と交易開始)
  6月 4日 タウンゼント・ハリス米国公使として江戸入り
  6月22日 幕府、外国との貿易を許す(生糸1斤1両1分で輸出始まる)
  7月 6日 ドイツ・シーボルト日本長崎港に入る
  7月 9日 吉田松陰、江戸伝馬町に投獄される
  9月 6日 幕府、銅の海外密輸を厳禁す

であったようです。当然、全国ローソクの時期文明開花はまだまだ先のこの時期に、鉛バッテリーが生誕したのには驚きのYOSHIIです。

 その後1880年代以降にフランス人のカミュ・フォールによりペースト式極板が発明され,その後、鉛―アンチモン合金という素材と格子に蓄電するペースト方法とその塗り込む技術など、各種の技術の出現により蓄電池の量産化が容易になった歴史があります。

 それらの基礎要素は、現在のプロセスにも引継がれ日本では技術改良がたくさん進められた鉛バッテリーが生まれています。
 発明後160年経た現在でも、全世界の蓄電体として使用され、貴重な地球資源を守る、最高の再生技術と一体となって、誕生は古くても資源有効活用タイプの未来型蓄電体といってよく、地球的産物ではないだろうかと思うYOSHIIの独り言でした。

 鉛バッテリーは生誕160年間もの長い年月が経っていますが、今なお、その基本が地球上の資源を再生使用できるリサイクルの達人材料であることも踏まえ、ほぼ世界中の先進国から後進国まで、多くの用途に鉛バッテリーの姿が思い浮かべることができます。その用途は想像以上に、広い範囲にあるような気がします。いつか、そのようなことも考えてみたいと思います。

 ところで話が一変、一点気になっていた用語がありました。

★蓄電池は何故「Secondary Battery」と言う英語が使われているのか小生の勉強不足で、理解できていませんでした。その用語はガストン・プランテの投稿した文献(表紙添付)にその用語を見ました。

写真 ここには、
 ★「Secondary current」によるボルタエネルギーが蓄電され輸送できると言う意味と理解しました。
 ★それは彼が発明した鉛バッテリーから発生できる電流の事を、Volta電池(Primary cell)(プライマリー、一次)と区分して、蓄電体から発生した電流を「Secondary Current」と定義して表現したと解釈しました。
写真 ★人工的に作られた蓄電体はSecondary Battery(セコンダリーバッテリ)で、そこから取出せる電流はSecondary Current(セコンダリーカレント)と呼ぶと理解しました。用語の意味の理解も大切とYOSHIIの独り言でした。

 日本での戦前の電池にかかわる古い貴重な話題ですが、下記教えていただきました。ご鞭撻いただきました皆様方には本面を持ちまして御礼申し上げます。
 日本では鉛の再生のルーツは徳川時代の末期、江戸の深瀬製錬所(後の東京精錬所)が金銀の灰吹きを行う一方で、その床滓を処理する目的で平床、手押送風機を用いて再生を始めたのが始まりといわれている。
 その後、明治に入り活版業の勃興とともに、活字滓の処理が必要となり、鉛の需要増大に伴って溶解の際の滓を処理する再生業が行われた。今日では一般的に使われている立炉(キューポラ)が用いられるようになったのは昭和初期。潜水艦の蓄電池基板の故鉛を処理するようになってからである。

⇒#5に続く

(M.YOSHI)
(編集 IRUNIVERSE)

付記:鉛再生の記録
別紙:
表

→(過去記事) 鉛バッテリーと鉛リサイクルの歴史 YOSHIの独り言#3 鉛の用途あれこれ
→(過去記事) 鉛バッテリーと鉛リサイクルの歴史 YOSHIの独り言#2
→(過去記事) 鉛バッテリーと鉛リサイクルの歴史#1 YOSHIの独り言

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