モリコープ破綻危機 過去最高の緊張度

2015/05/29

 従前からMIRUでは報じていたが、いよいよ米モリコープ社の破綻時期が現実的に近づいている。
 モリコープは1日、3250万ドル(約40億円)に上る社債の利払いを見送ると発表。これまでは半年に一度は必ず実施してきた利払いを初の見送り。
 独シーメンス社との長契締結という朗報もあったが、2015年第1四半期決算はまたも赤字。

 結局はレアアース価格の下落と需要低迷、さらに中国の輸出関税撤廃が追い打ちをかけた。さらに同社へ出資している米投資ファンドもモリコープに2期連続の黒字達成が成されないと資金を引き上げるという厳しい要求を突き付けており、緊張は高まっていたなかでの社債利払い見送りは相当に資金繰りが困難になっていることを明らかにした。
 これによりモリコープの株価はさらに下落。0.4ドル台まで落ち込み過去最安値に。2011年5月には71ドルをつけていた。

グラフ
(モリコープの株価推移 Bllombergチャートより)

 同社の債務残高は昨年末時点で約17億ドルに上るとみられている。債務不履行(デフォルト)と市場に認定されるま約30日の猶予があり、同社はその間に金融機関などの債権者と債務削減の協議を進め資金繰りにめどをつけるというが、かなり厳しい状況だ、

 振り返れば米モリコープ社にとって最良の時は何もしていない2010年と2011年の前半までだった。
 当時レアアース価格は中国の輸出規制と日本への禁輸まで行ったことで空前のレアアースクライシスが広がり2011年前半までは異常な高騰を示した。










しかし、逆にこのときのレアアース高騰がレアアース離れを引きおこし、相場は急落。今に至るまで相場は低迷している。
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(IRUNIVERSE YUJI TANAMACHI)

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