大木久光の資源環境ひとりごと

 
 かつて三井金属で数々の資源開発の現場を踏み、2004年に三井金属を退社後は資源開発コンサルティングの大木環境研究所を設立し、資源問題から土壌汚染、最近では放射能問題まで幅広く
「資源と環境」の問題を提起している大木久光氏のコラムが今回からスタートします!
 第1回は資源と放射能について語ります。
第2回以降は、次のようなことについてつぶやいていきます。(月1回)     
 第2回:放射線とオーロラ(1)
 第3回:放射線とオーロラ(2)
 第4回:地震雲
 第5回:資源開発(探査)
 第6回:資源開発(採鉱)
 第7回:資源開発(選鉱)
 第8回:資源開発(製錬)
 第9回:貴金属
 第10回:レア・メタル、レア・アース
 第11回:都市鉱山(アーバン・マイニング)
 第12回:資源とは?
 第13回:資源とは(水)
 第14回:資源とは(エネルギー:シェールガス、メタンハイドレート)
 第15回:資源とは(食料:食料と水との関係、バイオマスなど)
 第16回:資源ナショナリズム
 第17回:マグマの活動、地軸の歳差運動と磁極の反転、気候変動の一要因(?)

I.         資源と放射能

 資源と放射能
 放射性物質は資源とも無関係ではありません。
原子力発電に使われる燃料のウラン(U)はウラン鉱石が原料です。先進技術のIT機器、ハイブリッド自動車や電気自動車などの高性能モーターに欠かせないレア・アース(RE)原料のバストネサイトやモナザイトと呼ばれる鉱石にもウランやトリウム
(Th)のような放射性鉱物が含まれています。
そこで、まず放射能について話題にしましょう。

■放射能って!?
(「イラストでわかる原発と放射能」紹介を兼ねて)
 平成23(2011)年3月11日の東日本大震災は巨大津波を引き起こし、福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の飛散と放射能汚染問題につながりました。
 昨年の東日本大震災発生からのメディアの報道内容を見聞きしていて、余りにも記者の未消化なままの報道と政府・東電の無責任さに忸怩たる思いを抱き、3月23日に新聞社五社、翌24日に関東圏の放送局五局へ資料1、2のようなメールを入れたのですが無反応だったことから専門家ではない人々にも分かりやすい解説書の必要性を痛感し、原発と放射能についての本を執筆しました。

<資料1>
■メディアへのお願い  
 東北関東大震災では、亡くなられた方々のご冥福をお祈り致しますとともにいまだ行方不明の方々の早期発見及び罹災された方々のできるだけ早い回復をお祈りいたします。
被災地の自治体・行政の方々も町長がお亡くなりになった町もあり、役所が崩壊し、資料が流され大変な中、限られた悪条件の中でも支援業務を進められ、平常業務への復帰に向けてご尽力される姿に敬服いたします。
 長期に差し掛かる避難生活で、元気で助かった方の中にも体調を崩される方が出始めると言う条件の下で、これまた、薬不足、人手で不足(特に専門家不足)の医療関係の方々の寝ずご尽力の姿に頭が下がります。
また、事故現場で直接命を掛けて復帰に携わっておられる消防隊、自衛隊、東京電力及び下請けの方々の崇高な心意気に捧げる言葉も無く感謝の気持ちで一杯です。
 さらに、昼夜を分かたず活動されておられるメディアの方々のご苦労のおかげで被災地の情報が配信されご活躍に敬服致します。
 このような奉仕の精神の皆様のご活躍を無駄にしないためにもに、メディアの方々にはぜひとも正確で誤解を生まない特に風評被害を起こさないように配慮した配信をお願いします。
 そのために、いくつかの気をつける点をまとめてみましたのでご参考にしてください。

1.正確な報道への心がけ 
(1) 言葉
 専門用語を公衆にわかりやすくしかも意味を変えないように注意しながら言い換える(リスク・コミニュケーション)。
 貴社の方が理解不足でしたら、会見・発表(枝野官房長官、原子力安全・保安院、東電広報担当等)の際にもっと突っ込んでほしいと思います(「暫定基準」とは何だ?暫定なら確定は無いのか、いつ設定したのか、其の根拠は等)。
(2) 単位
 「ミリ」と「マイクロ」等の直接関係する単位や「kgあたり(ベクレル)」や「時間あたり(シーベルト)」は正確に配信してください。会見・発表段階で口頭説明では時々単位が曖昧になっていることがあります。配布資料には正確に表示されていると思いますのでポイントをしっかり念頭に置いて、疑問がわいたらしっかり質問(突っ込み)してください。
 また、先ほど新たな放射能汚染が発表されましたが、安全基準(暫定基準とは言ってませんでした)の百何十倍等と説明してましたが、数値を確認すべきでしょう。配信するときは、数値を表に出し(勿論単位をしっかり付け加え)其の上で暫定基準の何倍と括弧書きするのが正確な報道だと思います。
(3) 曖昧な表現の防止
 政府会見やTV報道でのゲストの専門家(大学の先生方が多いようですが)が「直ちに健康へ影響するものではない」とコメントしているのを目(耳)にしますが、「直ちに」とはどういう意味か、いつまでか、時間がたつと影響が出てくるのかと言うような確認が必要ではないでしょうか。

2.政府を育てるための国民の視点に立った報道
 まず、政府報道や原子力安全委員会の説明を、前述のリスク・コミニュケーションに基づいた公衆にわかりやすい言葉に直して報道するように心がけてほしい。
 たとえば、それまで放射線の危険性を示すのに「シーベルト」で説明されていましたが、放射能汚染の発表のときに突然「ベクレル」と言う言葉が出現しました。発表を聞いておられた記者の方々も疑問に思われたのではないかと思いますが、「ベクレル」とは何かと言う質問は無かったように思います。配布資料には説明があったかもしれませんが、其の説明を貴社の方々は理解されたかどうかです。
 貴社の方々が理解できなければ、公衆はもっとわからないわけですから、その辺を配慮いただければ幸いです。

<資料2>
■放射能と放射線について




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