IRRSG自動車リサイクルサミットVLIVE REPORT@ OPENING基調講演


                                             2017/07/07

 

 蒸し暑い7月5日、東京三田のNEC芝倶楽部にて、IRRSG2017年第2回例会、自動車リサイクルサミットVが開催された。当日は自動車リサイクルの関心の高さ、豪華講演陣に引き寄せられ、IRRSG例会では過去最多となる220名の参加者が集まった。会場には、隅から隅まで椅子が並べられ、文字通り立錐の余地すらないほどであった。


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写真 最初に基調講演を行ったのは、環境省リサイクル推進室室長補佐の泉氏。泉氏は、自動車リサイクルを巡る動向と今後の方向性という題で基調講演を行った。

 泉氏は現在、小型家電、建設、容器包装そして自動車という各法律の下で、課題も多いが一定の成果が出ているとし、その中で更なる3Rの高度化に向け、各素材別での調査、検討が必要になると語った。具体的には、プラスチック、アルミ、銅、ガラス、など自動車等に使われている素材を個別に調査が必要ということだ。

 泉氏は資料に沿って、各素材別のマテリアルフローを説明。

 最初にプラスチックを解説し、プラスチック廃棄物の排出量は約940万トン。うち約7割については、焼却処理(サーマルリカバリー、単純焼却)が占め、リサイクル率は25%に留まるという。サーマル、単純焼却されているこれらのプラスチックについて、この部分において、もしここを改善できれば、CO2削減のポテンシャルが高いと見ているという。

 続いて泉氏はガラスについて解説した。

 ガラスの年間排出量は約270万トン。リサイクルされているのは45%に当たる125万トンだといい、その多くがガラス瓶だという。ガラスについては、バージン材が価格で優位であり、また選別においてもコストに似合わないという。それに加え、自動車、建設用のガラスはリサイクル率が低く、さらに今後太陽光パネルの将来的な排出量増加が予想されているため技術開発、用途開発が急がれると話した。

 これらのリサイクルが十分に確立されていない素材に比べ、アルミ、銅はリサイクル性に優れているが、アルミについては、圧延品のリサイクルが限定的であり加工スクラップ36万トンの圧延向け利用の増加の取り組みが必要になるという。

 また、今後処理難物として警戒されるのはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)であり、この処理方法の開発も急がれるとした。


環境配慮設計(DfE)の促進
 泉氏が今後、自動車リサイクルで注目するのがDfE(環境配慮設計)であると話す。泉氏は、この解体業者とメーカー間で連携して、解体業者へのDfE情報の認知度を向上させたいと話した。その結果として再生資源の拡大を促したいと話す。

 この適正な解体等で分別やASR発生量を抑制に貢献した事業者に対し、インセンティブを与える取組を検討し、今年度後半から実証事業を展開すると話した。

写真 講演後、NIMSの原田幸明氏が泉氏に質問。
 「世界的には、マテリアルリサイクルよりもリユースに重きを置いているが、環境省としてほかに考えていることがあるなら聞かせて欲しい」という質問が飛び出した。

 泉氏は
 「現在リデュースは考えているが、リユースについては弱いと自分自身思っているところである。今考えていることは2つあり、制度的にまだまだ未整備だが、リペアなどのリユースに力を入れる企業を個々に応援するという事を来年度辺りから始められると思う。もう一つはリユースの中で、パーツ等がどのくらい適正に回収されているかを把握しないといけない。この二つを今どのように実践するか検討中にある」とのことだった。


(IRUNIVERSE/MIRU.com)























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*なお、今回の講演資料冊子はあらたに加えたスライド、参加者名簿もつけた完全版で一部2,000円(税別)にて販売いたします。
 ご希望の方はinfo@iruniv.net、あるいはお電話にてご注文、お問い合わせください。
  TEL 03-5847-6015(IRRSG事務局 IRUNIVERSE/MIRU.com)



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